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とても豊かです。理由は世界各地からの移民が集まっているからです。2年程前にトロント市民の51%はカナダ以外で生まれているとの発表がありました。つまりここでは世界各地の料理が楽しめます。その中でも中華料理は値段も手頃で美味しいです。高級料理店でフカヒレスープを味わうことは勿論可能ですが、近所の気楽なお店で本格中華を味わえます。「香港が丸ごとトロントにやって来た!」みたいな勢いが感じられます。インド人も多いのでカレーも本場のカレーです。その他、タイ、ベトナム、韓国、ドイツ、イタリア、ハンガリー、ギリシャ、トルコ、メキシコ、モロッコ等々、限りなくあります。これらが一緒になった新しい料理まであり、お店の人に由来を聞くと、「無国籍」という返事が返ってきます。 ところで、お寿司は大学の食堂やスーパーの定番です。ちょっと日本人が考えているお寿司とは違う感じもするのですが、広く受け入れられているのは事実です。弊店間際のスーパーの50%割引セールでは店内アナウンスを聞いて駆けつけた時にはすでに遅しで、売り切れていたりします。きっと待ち構えている常連客がいるのでしょう。これ程人気のあるお寿司ですからカナダ人の期待に応えないわけにはいきません。日本では手伝ったことさえないのに、せっせと海苔巻を作っております。インサイドアウトのお寿司、つまりご飯が外側で海苔が内側のお寿司も研究の結果それらしい形に巻けるようになりました。肝心のお米は美味しいでしょうか? 大変、美味しいです。美味しいだけでなく色々な種類があるのでお料理に合わせて選べます。 それからこちらのス-パーの品揃えはかなりいいです。日本のスーパーでも輸入食材が並んでいますがトロントでも同じです。カナダ産に加え、アメリカ、メキシコからの新鮮な果物や野菜が山と積み上げられております。お豆腐は木綿と絹濾しの違いがあるだけでなくそれ以外の中華のお豆腐やお揚もあってこれにはちょっと感激しました。もやし、お葱、土生姜も常時あります。日本のメーカーに加えて中国製、台湾製、香港製、アメリカ製と様々なインスタントラーメンが味わえます。私は台湾製の鴨葱味のラーメンが好きですがチャイニーズの友達は「出前一丁」が美味しいと言います。日本の食材はチャイナタウン、コリアタウンはもとより、トロントの方々にあるチャニーズスーパーやコリアンスーパーで手に入ります。 ところで、トロント市民はオンタリオ産の果物や野菜はアメリカ産よりだんぜん美味しいと堅く信じているようです。実際に美味しいのですが。旬にはさまざまな果物や野菜が出回りカナダは農業国と実感できます。季節になると紙製のバスケットに入った小ぶりの桃が売り出されるのですが、日本の水密桃とは違った素朴な美味しさです。勿論、カナダで忘れていけないのがポテトです。カナダのおイモで作る日本のイモサラダはカナダ人にも好評です。また冷凍のハッシュドブラウンも美味しいです。赤毛のアンでおなじみのプリンス・エドワード・アイランド産です。マクドナルドの朝食セットにソーセージマフィンと一緒に出てくるあのこんがりきつね色のポテトがハッシュドブラウンです。 ご飯の話の後はデザートの出番ですが、私のお気に入りはイタリア系カナダ人が経営する小さなアイスクリーム屋さんです。大手のアイスクリームチェーン店と何が違うのか説明できないのですが、しいて言えば、おじさんの英語がイタリア語訛りだからでしょうか、ヨーロッパの味!という気がするのです。ローマの休日のオードリー・へップバーンには遠く及びませんが、気分はちょっとだけトロントの休日です。 この充実した食生活、辛いことは何もないように聞こえそうですが、あります、辛いことも。無性に食べたくなる吉野家の牛丼です。あの風に吹かれて飛んで行きそうなヒラヒラの脂身がご飯と一体化した時のジューシーな美味しさ。忘れられません。 |
| 平沼 英子 |